松木明好教授の論文が国際誌『Cureus』に掲載されました。

  • 2025/10/16
  • リハビリテーション学部

本学リハビリテーション学部理学療法学専攻の松木明好 教授による研究論文が、国際オープンアクセス誌『Cureus』(IF: 1.3)に掲載されました。

 

本研究は、「ノイズ付き前庭電気刺激(noisy galvanic vestibular stimulation:nGVS)」が血圧および姿勢動揺に及ぼす影響を検討したパイロット研究です。nGVSは、耳の後ろに配置した電極から微弱なノイズ電流を与えることで前庭神経系を刺激し、平衡機能を改善する可能性がある新しい神経調節法として注目されています。

 

本研究では、21名の健常成人を対象に、1mAのnGVSを40秒間印加した際の平均血圧および重心動揺を計測し、安全性と影響を評価しました。その結果、nGVSは痛みやめまいなどの自覚症状を全く生じず、血圧や姿勢動揺にも有意な変化を示さないことが確認されました。これにより、nGVSが心血管系に悪影響を及ぼさない安全な刺激法であることが示唆され、今後、神経疾患やバランス障害を有する臨床集団への応用研究が期待されます。

 

本成果は、非侵襲的神経刺激法の安全性検証に関する基礎的知見を提供するものであり、将来的なリハビリテーションへの臨床応用に向けた重要な一歩となりました。

 

論文タイトル: Effects of Noisy Galvanic Vestibular Stimulation on Blood Pressure and Postural Sway in Healthy Adults: A Pilot Study
(ノイズ付き前庭電気刺激が健常成人の血圧および姿勢動揺に及ぼす影響:パイロット研究)

 

著者: Akiyoshi Matsugi(四條畷学園大学 リハビリテーション学部)

 

掲載誌:Cureus, Volume 17, Issue 10, e94450 (2025)はこちら

論文:URLはこちら

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